思い出に浸る時間は、もう来ないかもしれない(2)

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(つづき)

私:そんなふうに変わった要因は、子供のころの「感情」を手放したことが大きかったと思います。

 

私:私は母親との確執があって。特に10代後半かな。

16歳からから19歳までの三年間の日記も毎日「死にたい」「自分の居場所がない」しか書いてないんですよ。

 

私:都会に生まれていたら不良になるとか、いろいろな道があったのかもしれないけど、なにせ田舎だし、夕方5時、6時になって制服なんて着て歩いてたらすぐ補導される時代だったから、非行に走ることもできなかった。笑

 

私:でも、子どもって不思議なんですけど、「自分が悲しい」じゃないんですよ。
母にとって、私という存在がなかったら、この人はどれだけ幸せだったんだろうと思うと、自分が生まれてきたことがいけなかったって自分を責めるんですよね。

 

私:大人になって、ヒプノセラピーで「幼児期退行」を受けたとき、「わーっ」て泣きながら叫んだ言葉が、「なんで私を生んだの?」だったんです。

 

私:それも、「そんなに私を嫌いなら、生まなければよかったのに。私も生まれてきたくなかった」ではなくて、「私を生まなければ、お母さん、幸せだったのに、なんで私を生んだの?」なんですよ。

 

私:自分が生まれきたことへの罪悪感なんです。

この人を不幸にしてしまった、って。

私:あのころ、まさか自分がそんなことを思っていたなんて。

 

私:こうやって子供時代に「愛に飢えた」環境で育つと、大人になっても「愛欠乏症」の状態が続いているから、いろんな影響を及ぼすんですよね。

私:自己肯定感も低いし、なにより自分を愛せない。

自分を愛せてないから、人を愛せない。

私:愛を表現することにも、

愛を受け取ることにも慣れてない。

私:だから、人間関係の構築も難しくなる。

 

私:ところが、ヒプノに出会い、こういう勉強をするようになって、古い感情をどんどん手放していったら、もう過去の自分に溺れなくなった。

 

私:たとえば1年前、母が急逝して帰省したとき、久々に実家に入って、子ども時代のさまざまな思い出がよみがえったんですけど、もう感情が沈まないんですよ。

私:「そういうことがあったなぁ」までは思い出すけど、「あの時はすごく辛かったなぁ」まではいかない。

 

私:それに、可愛がってもらったことだっていっぱいあるのに、人間って、プラスの感情よりも、マイナスの感情の方が強く残っちゃうんですよね。

 

私:つらいことや悲しかったことはすぐ思い出せるのに、楽しかった思い出って、一生懸命思い出さないと、出てこない。

 

私:それはなぜかって言うと、仮に「感情」を「水」に例えるなら、

私:「楽しい」嬉しい」などのプラス感情は、その場で蒸気のように「昇華」してなくなっちゃうけど、「つらい」「苦しい」などのマイナス感情は瞬間冷凍されて「氷」となり、自分の冷凍庫に保存されるからなんです。

私:冷凍庫を開ければ、いつでもその氷を見ることができるんです。

だからこそ、「解凍」して溶かし、蒸気に変える必要がある。

 

私:それを15年間やってきたことで、冷凍庫が空っぽになって楽になった。

私:もう一つは……

(つづく)

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